オコジョの話

自分が1番小さい時の記憶はありますか?

私は3歳か4歳の時ですね。

住んでいたのは鉱山のある社宅で、街のあるところから自宅まで

大人の脚でも1時間以上かかる山道を登った社宅に住んでいました。

ある時、母と町から自宅までを歩いて帰っていた時に、何かにへそを

曲げてしまった私が、山道の途中で動かなくなってしまいました。

母が、先に行ってしまっても、暫く一人で拗ねていると母が戻ってきて

もう日がくれてきたから、こんな所にいるとオコジョっていうのが出て来るよ。

と言いました。

なんだか怖くなった私は、急いで家に帰りました。

何故オコジョが怖いのか良くわからないまま、大きくなって初めて

オコジョの可愛らしい姿をみて、一体あの脅しはなんだったのかしら

と思う時が有ります。

以上自分の1番小さい時の記憶でした。